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自律神経失調症には鍼灸治療が有効です

自律神経失調症の治療

 鍼灸治療は、自律神経失調症に最も効果のある治療法の1つです。また、薬のように副作用もなく、自分で自律神経をコントロールできるように促してあげる治療法でもあります。

 もともと、鍼灸治療は馴染みのない方がほとんどかもしれません。また、肩こりやひざの痛みなど、お年寄りや痛みに対しておこなう治療だと思われる方も多いのではないでしょうか。

 しかし、鍼灸治療は、本来、自律神経の働きを意図的に整えることができる治療法です。
 WHO(世界保健機関)の伝統医学部門、鍼灸に関する報告書の「臨床試験によって有効性が証明された」という疾患・症状には、うつ症状、頭痛、頚部痛(首の痛み)、腰痛、吐き気、低血圧、高血圧などが明記されています。また、頭痛に対しては、日本頭痛学会のガイドラインの中で最も効果のある治療法の一つとして鍼灸治療があげられています。


自律神経失調症患者さんにおける鍼灸治療の効果

 鍼灸治療は、自律神経失調症に対してなぜ効果があるのか?
1つの答えとして、わかりやすい研究結果があります。

 自律神経の機能は、呼吸、体位(あおむけ、横向き、座っている状態、立っている状態)、刺激方法、刺激の場所によって変化します。この性質を利用して一定の法則で鍼灸治療をおこなうと、自律神経機能の乱れが改善され、正常に働くようになります。自律神経の機能が整うといっても漠然として理解できないと思いますので、鍼灸治療の効果を少しあげさせていただきます。


1.心拍数の減少
心拍数の減少
自律神経失調症の患者さんは、心拍数が多くなっている傾向にあり、副交感神経抑制状態にあるといえます。前述の一定の法則で鍼灸治療をおこなうことにより、治療中から心拍数が低下していきます。これは、副交感神経機能が活性化し、自然治癒力を高める理想的なリラックスした状態になるということです。


2.胃の働きが活発になる
胃の働き
 健康診断でおこなうようなバリウムの検査では、バリウムを飲んだ後、胃の動きを観察したところ、鍼灸治療をおこなった1分30秒の間、胃の動きが活発になった。そして、治療後、2分間観察したところ治療後の2分間も治療中同様に胃が活発に動いていました。これは何も刺激をしていない胃にはおきない変化です。


3.からだが柔らかくなる
前屈
 腰痛は、平成25年 国民生活基礎調査の概況(世帯員の健康状況1 自覚症状の状況)では、男性で第1位、女性は僅差で第2位(第1位は肩こり)となっております。また、腰痛は、85%の人が異常なし、原因不明とされ、そのほとんどがストレスからくる過緊張とされています。この状況を前提に考えた時、腰の状態が改善されたということは、自律神経のバランスが整い、筋肉の過緊張が改善されたとも言えます。実際、鍼灸治療(前述同様の方法)をおこなうことによって、立位体前屈からの指床間距離が治療前と比べて近づきます。


4.冷え症が改善する
冷え症
 前述までの治療効果に加え、自律神経の機能が改善することで、末梢血管(指先の血管)の過緊張がとれることで鍼灸治療5分後より指先の皮膚温度が上昇しています。この反応は、ホメオスタシスの関係から、冷えのあるケースでは治療により温度が上昇、しかし、冷えのない時には反応がほとんど起きない、反応が5分後と少し時間がかかることがわかります。
 もともと、血管は自律神経によって支配されているため、自律神経の機能に異常がしょうずると当然のことながら血管の運動に変化が起こり、冷えやほてりなどがあらわれます。特に足の冷えの多くは、足の血管の緊張が解けないという状態で起きます。更年期障害の冷えやほてりも、自律神経関与の症状としてあらわれるものが多いです。


 これらのことをまとめると、鍼灸の刺激により、副交感神経機能を高める反射をつくる。そして、呼吸によって起こる副交感神経機能リズムに鍼灸刺激でつくられた副交感神経機能が高まった反応が同期すると、ブランコの揺れが大きくなるように、からだの副交感神経機能が大きくなります。それに交感神経機能が同調し、結果として自律神経機能が高まるのです。 

自律神経とは

自律神経
 自律神経とは、心臓を動かしたり汗をかいたり、自分の意思とは関係なく、刺激や情報に反応して自動的に働き体の機能をコントロールしている神経です。

 自律神経は、手や足のように自分の意志で動かせるものではなく、体の動きに合わせて脈拍、血圧、体温を調節する、食べ物を消化する、老廃物を排泄するなど人間が生きていくうえで重要な働きを24時間してくれる神経です。

 自律神経には、2つの神経があります。
 1つは、交感神経です。交感神経とは、活動している時、緊張している時、ストレスを感じているときに働く神経です。
 二つ目は、副交感神経です。副交感神経とは、リラックスしている時、休息している時、眠っているときに働く神経です。

 この2つの自律神経は普段、シーソーのようにバランスをとりながら働いて健康を維持しています。


交感神経と副交感神経

交感神経は「活動・ストレス」の神経

交感神経は、主に昼間、活動しているときに働く神経で、人前で話す時、仕事に追われている時など精神的に緊張している時、怒られてストレスがかかった時に興奮しています。また、通勤ラッシュや、不摂生、シャワーだけの生活、睡眠不足、テレビゲームやスマホ、パソコン業務なども交感神経を興奮させてしまいます。別な表現をすると、交感神経はエネルギーを消費し、からだを攻撃的な方向に向ける神経です。

交感神経の極度な興奮が、体中の筋肉の緊張につながり、様々な不調の原因となりますので、交感神経の興奮をいかにして和らげてあげるかが自律神経失調症を治すための重要な課題となります。
 また、交感神経が興奮していることが全ての問題ではなく、こころとからだを修復してくれる副交感神経の働きが追いつかない、もしくは機能低下することが問題となります。

交感神経が興奮することでおこる体の変化

交感神経  交感神経が興奮すると、体の中で様々な変化が現れます。
みなさん、学生の頃を思い出してみてください。授業中、学校の先生が難しい問題を出している時に自分の名前が呼ばれたとき、どんな状態でしたか?

心臓がドキドキして、手に汗が出て、呼吸が荒くなり、目が点になり焦点が合わない

まさにこれが交感神経の興奮している状態といえます。


副交感神経はリラックスさせてくれる神経

 副交感神経は、休憩中、睡眠中などリラックスしている時に働く神経で、 「からだの修復」をおこなってくれます。昼間の仕事や勉強、運動によって疲れたからだを睡眠中など、副交感神経が交感神経よりも優位に働いた時に修復し、元気な状態に戻してくれます。エネルギーを蓄積し、からだを防御的な方向に向ける神経です。また、副交感神経は、内臓に対して迷走神経という名前に変わって働いてくれます。

副交感神経が優位になるとおこる体の変化

副交感神経  副交感神経が興奮しているとはあまり言いません。優位になるといったほうがいいです。では副交感神経の活動が優位になると、どのような変化があらわれるのか?

それは、交感神経が興奮している時と逆の状態になります。
交感神経と同様に学校の授業中に例えると。

昼食を食べた後、興味のない物理や古典の授業中、貫録のある低い、ゆっくりとした抑揚のない話し方で先生が授業をおこなうと、食べた物を消化するため血液は胃の方へと集中し、先生の声は子守唄、呼吸も心臓もゆっくりと動き、リラックスして眠くなってくると思います。

そうです、副交感神経が働くと、昼下がりの授業を受けている時の状態になるのです。



内臓を支配する迷走神経は逆の働きをする

迷走神経は、副交感神経の一種で、主に内臓を支配する神経です。一般的に副交感神経は、落ち着かせてくれる神経で、はたらきを抑制させてくれますが、胃腸などの内臓に対しては逆にはたらき、迷走神経によって胃腸の運動が活発になります。


人間の周期と自律神経の関係について

概日リズム

自律神経のリズム

 人間の体には、様々なリズムが関係しています。女性の方は何となく思い当たる節がある方が多いかもしれませんが、満月の時、もしくはその前後に生理がきたり、満月にあわせて産気づいたりと環境サイクルに対応した生物リズムがあります。みなさんが一番ご存知の言葉としては、体内時計と呼ばれる一日を一周期としたリズムです。

 体内時計のリズムは、自律神経に大きく関わっており、時間生物学という分野では、生物時計と呼ばれ、その中でも概日リズムに分類されます。概日リズムは、朝から夜中まで24時間を一つの単位とした定期的なリズムです。
自律神経は、この概日リズムの中で交感神経と副交感神経のバランスを保ちながら働いています。逆に、外的要因である様々なストレスから自律神経が乱れてしまうと、概日リズムが乱れてきたり、秒単位の心拍や呼吸などウルトラディアン・リズムという24時間よりも短い周期のリズムをも狂わしてしまいます。体内時計やこのような秒単位のリズムも乱れてくると、さらに自律神経が乱れるという悪循環が生まれ、動悸や息切れ、めまいや耳鳴り、肩こり、頭痛、全身倦怠感など自律神経失調症に代表する症状に悩まされます。
 

気候の変動と自律神経の関係

 人間は、自分以外の環境の変化に反応して自律神経の変動も起こります。よくある例としては、雨降り前になると古傷が疼くなどのものです。雨が降るということは、気圧が低くなり体に影響を及ぼすということです。特に気圧配置が細かく気圧の差が激しい台風や、雷が落ちる直前に極端に気圧が低くなる時には影響力は強くなります。また、同様のことが、生物時計でいうところの、概潮汐リズム(12時間単位の潮の満ち潮がひく)そして、この概潮汐リズムが概月リズム(満月から新月のサイクル)によってさらに大きく変化し人間の体に影響を与えます。この他にも、季節の変化がある概年リズムなどもあります。

 人間の体の影響とは、自律神経の変化が元で起こることが多く、低気圧になった時、副交感神経は優位になり痛みや、症状に対して敏感になります。逆にあたたかく天気がいい高気圧の日は、交感神経が優位になり痛みに対して鈍感になります。これを1日でみると、朝起きてから昼間のうちは交感神経が優位になり、夕方、夜になるにつれて副交感神経が優位になっていきます。1年を通してみた場合、春は寒い冬から暖かな気候へと変化するにつれ、交感神経優位の状態から副交感神経優位の状態へ変化する時期、夏は温かい気候(低気圧が多い)で副交感神経が優位になる時期、秋は次第に涼しくなり副交感神経優位の状態から交感神経優位の状態へ変化する時、冬は寒い時期で交感神経優位の状態となります。

単に夏だから低気圧で痛みに敏感になるというわけではなく、その時の気温、湿度、明るさ、低気圧が近づいている時(だんだん気圧が低くなる時)など気候の変動と、その時のもともとの体調、ストレスの受け具合などが絡み合って自律神経が乱れ苦痛な症状としてあらわれます。

自律神経失調症とは

自律神経失調症の症状

 自律神経失調症とは、自律神経の働きが乱れ、心や体に不調があらわれた状態のことです。
症状としては、吐き気、めまい、肩こり、頭痛、多汗、全身倦怠感、手足のしびれ、動悸、不整脈、不眠、頻尿など様々で、人によって症状が違います。独立した病気としては存在していませんが、一般的に、問診、除外診断、自律神経機能検査、心理テストの検査をおこなった結果

1.全身の倦怠感やめまいなどの不定愁訴がある
2.器質的疾患(病変)や精神障害がない
3.自律神経機能検査で異常がみとめられる

の3つが該当した場合、自律神経失調症と診断されます。


交感神経優位

自律神経失調症の原因

 自律神経が乱れる原因としては、肉体的なストレスと精神的なストレスがありますが、さらに細かく分けると以下の7つが主な原因となります。


◆自律神経が乱れる要因
■不規則な生活リズム
 慢性的な寝不足や夜勤、夜遊びなどによる昼夜逆転、不規則な食生活など不摂生を続けていると、生体リズムが狂って自律神経のバランスを乱す原因になります。


■過度なストレス
 受験や、友達との人間関係、仕事のプレッシャーなどの悩みや不安による精神的なストレス、過労、事故、さらには仕事場の騒音や、パソコン、スマホ画面の光、エアコンなどの温度なども身体的なストレスとなって自律神経の乱れの主な原因になります。そのストレスが過剰になると、交感神経の働きが過剰になり自律神経のバランスが乱れます。


■ストレスに弱い体質
 子供の頃から胃腸が弱い、環境がかわると眠れないなど、生まれつき自律神経が過敏な人もいます。また、思春期や更年期、身体が弱っている時は自律神経のバランスが乱れやすい傾向にあります。


■ストレスに弱い性格
 頼まれたことを断れない性格、感情処理が下手で我慢してしまう性格、気持ちの切り替えができない、人の評価を気にしすぎる、人と信頼関係を結ぶのが苦手、依存心が強いなど、ストレスへの抵抗力が弱い傾向にある性格の人は自律神経失調症になりやすいです。

■環境の変化
 進級、進学、転勤など社会環境の変化、人間関係や仕事などの環境の変化に対して適応できない人、過剰適応してしまう人が該当します。10年以上前と比較すると、適応障害のような形で症状があらわれる人が急増しています。


■女性ホルモンの影響
 女性は初潮を迎えてから閉経した後も含め一生を通じてホルモンのリズムが変化しつづけ、この変化が自律神経の働きに影響を与えます。そのため、思春期、更年期、老年期だけでなく、生理中など生理周期の中だけでも精神的、肉体的不調を訴えます。


■病気による自律神経の乱れ
 自律神経が乱れる要因として、自律神経失調症以外の病気が潜んでいる場合があります。その場合、病気を根本的に治療、もしくは症状改善させなければ自律神経の乱れは戻りません。例えば、女性ホルモンのバランスが変化する更年期障害、パーキンソン病、高血圧、糖尿病、摂食障害などの末梢神経障害があらわれるものです。このような病気、症状では、自律神経失調症としてではなく、自律神経症状として身体的症状があらわれます。例えば、起立性低血圧(立ちくらみ)や冷え、のぼせ、手足のしびれなどがあげられます。このような症状に対しても鍼灸治療は適応しますので一度ご相談ください。


自律神経失調症の4つのタイプ

自律神経失調症には、前述の乱れる原因を含め、大きく4つのタイプに分類されます。


■本態性自律神経失調症
 ストレスに弱い体質、生まれつき持っている体質に原因があります。自律神経の調節機能が乱れやすい体質のタイプです。
 虚弱体質の人や、低血圧の人、発達障害に多く見られます。病院で検査をしても特に異常が見つかりません。日常生活のストレスもあまり関係しません。
 本態性型は、体質そのものに原因があります。体質改善をするためは、鍼灸治療しながら、食事、睡眠、運動、休息などの生活習慣を見直していく必要があります。


■神経症型自律神経失調症
 ストレスに弱い性格、心理的な影響が強いタイプです。自分の体調の変化に非常に敏感で、少しの精神的ストレスでも体調をくずしてしまいます。感受性が過敏なため、精神状態に左右されやすいタイプです。感情の変化が体に症状として現れます。


■心身症型自律神経失調症
 日常生活のストレスが原因です。心と体の両面に症状があらわれます。自律神経失調症の中で、もっとも多いタイプです。几帳面で責任感があり、努力家のまじめな性格の人がなりやすいです。


■抑うつ型自律神経失調症
 心身症型自律神経失調症がさらに進行した重度のタイプになります。
やる気が起きない、気分がどんより沈んでいる、といった「うつ症状」が見られます。
   肉体的にも、頭痛、微熱、だるさ、食欲がない、不眠などの症状があらわれます。身体の症状の陰に精神的なうつも隠れていますが、病院では、身体症状を改善するための鎮痛剤、精神安定剤など対症療法しか受けられず、長い間、不快な症状に苦しむ人が多いようです。几帳面な性格や、完全主義のタイプが陥りやすいです。


自律神経失調症の診断方法

自律神経失調症の診断

 患者さんに対して、自律神経失調症と診断するまでには、似たような病気、特に重篤な病気を除外しながら最終的に自律神経失調症にたどり着かなければなりません。そのため、少なくてもいくつかの病気、多い人では20個ほどの病気を想定しながら、順番に除外していきます。患者さんの症状によっては、初診時に確実に診断できないときもあります。たとえ、病院で自律神経失調症と診断されてから鍼灸院へ来院されたとしても、鵜呑みにせず、担当する鍼灸師が納得できるまで治療前に確認します。


■問診

問診

 初めの問診では、患者さん自身が気になる症状、気になるときの状況等をお聞きし、その他、こちらから本人が自覚しておらず、こちらから質問した時に「そういえば」と思い出すような症状も見逃さないようにします。同時に、糖尿病、脳梗塞、パーキンソン病など自覚している病気もお聞きし、今の症状との関連性も確認します。


■除外診断

 自律神経失調症と診断するためには、問診でお聞きした病気の他に、更年期障害、バセドウ病(甲状腺機能亢進症)、心身症、過敏性腸症候群、うつ病、狭心症、偏頭痛、起立性調節障害など、似たような症状で考えられる病気すべてを除外していきます。そのために、病院での検査結果をお持ちの患者さんには確認させていただく場合もあります。


■機能検査

機能検査

 除外診断の中でも、自律神経症状があらわれているもので、自律神経自体に問題のある病気があります。起立性調節障害や、迷走神経障害(ケガや手術の後遺症で自律神経の枝に影響が出たもの)が疑われるものがあります。当院での、症例として、声がかすれて出ない嗄声(させい)という症状、立ちくらみや失神、下痢など、いくつかの症状を訴え自律神経失調症の診断を受け当院へ来院されたケースもあります。

 自律神経そのものの機能を調べる検査として病院では、CVRR(心電図R-R感覚変動係数)、HUT(立位心電図)、HRV(心拍変動検査:24時間測定)、シュロング起立試験(能動的起立試験)、鳥肌反応検査、指尖容積脈波などのうちどれか一つをおこなうことがあります。
起立性低血圧だけの疑いを検査するのであれば、シュロング起立試験、HUT(head up tilt)どちらかをおこない、シュロングのほうが血圧の低下幅が大きく、判断しやすいです。また、自律神経失調症を疑う場合、CVRRもしくはHRVの検査をすることが多いです。 


■心理テスト

 症状の背後にある心理的要因を調べていきます。自律神経失調症の多くは、心理的な要因が深くかかわっていますので、その心理的要因を探ることが、診断や治療において重要となってきます。

 心理テストには、神経症傾向を見るCMIやTMI、ストレス度を見るSCLやストレス耐性を見るSTCL、性格的特性を見るY-G性格検査、不安の度合いを見るMAS、うつ状態の度合いを見るSDS、精神・心理・人格を多面的に評価するMMPIなどがあり、基本は面接や問診ですが、同時に質問表に記入してもらうケースがほとんどです。質問表には、体の状態だけでなく心理状態についても記入します。

これらの検査は、TMIでは体の症状について43の質問、精神的な症状について51の質問があり、CMIでは、身体的自覚症状に関する質問132項目、精神的自覚症状に関する質問51項目、既往症を問う質問15項目、行動や習慣に関する質問6項目、合計204項目もあります。
すべて一度におこなうのは、自律神経が乱れている患者さんにとって苦痛、不可能な場合もあります。

 当院では、問診の中で少しずつ性格や状態を確認しながら鍼灸治療をおこない、今ある症状がとれるだけで心理面も安定するケースもあります。それでも根強く残存する症状について、場合によってしっかりとしたテストをおこなってもらうこともあります。


自律神経機能検査と当院の鍼灸治療の関係

自律神経機能の検査

 当院の鍼灸治療は、心電図(バイオパック:心拍数測定器)を使用しながら鍼灸治療をおこない、心拍の変化を確認することで自律神経機能が回復したことを確認できる技術を応用して臨床の場で生かしています。それは、東洋医学である鍼灸治療の診断方法が、心拍だけではなく、声の張り、毛穴の開き、皮膚の緊張、など体の変化から読み取り、状態に合わせて治療することができるからです。
 今の状態がどのレベルなのか?前回の治療の時とどんな体調の変化があるのか?他覚的に判断し、患者さんの自覚症状と照らし合わせながらご説明します。患者さんが納得して安心することでより治療効果が高まります。


自律神経失調症に効果のあるツボ

自律神経失調症のツボ1 ◆百会
 百会というツボは、頭のてっぺんにあるツボで、全身にある経絡が交わるところで、全ての臓器と繋がっているとされています。そのため、全身的に自律神経のバランスを整え、活性化してくれます。

 百会は、不眠、不安が強い時、症状が長期間続いている時に効果がある、一番よく使用するツボです。



自律神経失調症のツボ2 ◆内関
 内関は、手の平側で、手首のシワから指4本分上に位置するツボで、自律神経失調症の中でも、うつ症状、不眠症、車酔い、あがり症などの症状によく使われています。

内関を刺激することで、普段から精神安定をもたらし、普段から冷静さを保てるようになります。また、百会と合わせて使用することで相乗効果が生まれます。

心配性な方、トラウマがフラッシュバックしてしまうような方には、普段からここに極短い貼るタイプの鍼を貼っておくこともあります。また、不安が強い方、寝つきが悪い方には、寝る前に自分で刺激するといいでしょう。



自律神経失調症のツボ3 ◆身柱
 身柱は、肩甲骨の間、背骨の中央部に位置するツボで、子供の夜泣きやかんむし、ヒステリー、うつ病をはじめとした精神的な症状が強い時に効果のあるツボです。

 身柱は、自分ではなかなか触ることができないツボですが、寒い冬や、真夏に冷房で冷えすぎた室内にいる時には、この部分にホッカイロをあてたり、ベストのような服を重ねたりして温めてあげる、もしくは冷やさないようにしてあげると自律神経の乱れが緩和されます。



自律神経失調症のツボ4 ◆中かん
 中かんは、みぞおちとおへそを結んだ線の中央に位置するツボで、本来は、胃腸の調子を整えてくれるツボです。
そのため、体質的に胃腸の調子が崩れ自律神経が乱れやすい方、食欲不振がある方などに効果があり、胃腸の働きを整え、消化を助けてあげることで自律神経のバランスを正常な状態へ戻してくれます。

 胃腸など、消化器は、自律神経に支配されているため、自律神経失調症にお悩みの方には誰でも当てはまるような治療のツボとなります。


自律神経失調症を治したい方へ

 自律神経失調症になる原因は、本態性や、神経症型の自律神経失調症を含め、現在の生活スタイルに必ず問題があり何もしないでいるとどんどん症状が悪化、増加し深刻な状態になってしまいます。そのため、自律神経の乱れからくる症状を最低限対応していく必要があります。当院の鍼灸治療は、症状を緩和させながら、再発防止、ストレスに耐えられる体質にかえる方針をとっています。

まずは今ある症状を楽にして、安心して生活できるよう今日にでも治療をしていきましょう。
いろいろな治療を転々とするのではなく、鍼灸治療で一緒に根本的に治していきましょう。

うつを鍼灸で治す




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