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抗がん剤の副作用を軽減させる鍼灸治療

抗がん剤の副作用の軽減に鍼灸治療という選択

抗がん剤の副作用を和らげ、患者さんの負担を減らす「支持療法」が進化しています。
というか、鍼灸業界では当たり前のことで、「がん」という病気を診るのではなく、患者さんを診る鍼灸治療は、なぜ、患者さんは苦痛に悩んでいるのか?その本質を探り治療する医学だからです。

今回ご紹介する「支持療法」とは、2024年9月28日付の日本経済新聞に掲載された記事

抗がん剤副作用、負担軽く 「支持療法」にはり・きゅう

を題材にしています。

現在、2022年にがんで死亡した人は385,797人で、男性は25.1%(4人に1人)、
また、がん死亡数の順位は、1位肺がん、2位、大腸がん、3位胃がん、4位膵臓がん、5位肝臓がんとなっています。
日本人が一生のうちにがんと診断される確率は2人に1人で、だれでも悪い意味で身近な病気といえるでしょう。

では、「がん」になった時、どのような治療がなされるのかというと、手術、ホルモン療法、抗がん剤、放射線等さまざまです。
ここでどの治療法にもいえることが、「副作用が大きい」ということです。
がんの治療には、少なからず副作用という問題に直面します。
副作用には

  • 手術後の痛み
  • 抗がん剤投与後のしびれ
  • 倦怠感
  • 吐き気
  • 食欲不振
  • 脱毛

などが主にあげられます。
今回の掲載記事では

❝抗がん剤の副作用を和らげ、患者の負担を減らす「支持療法」が進化しつつある。副作用を抑える薬の改善が進み、はりやきゅうで生活の質(QOL)向上をめざす方法にも期待が集まる。「治療はつらいものだ」と諦めずに、困りごとは医師や看護師に迷わず相談することが大切だ。❞

と挙げられ、また抗がん剤の副作用に対する鍼灸治療は

❝手術後の痛みや抗がん剤投与後のしびれ、倦怠(けんたい)感などを薬でも取り除けない場合に実施する。「患者さんが抱えるさまざまなつらさを軽減し、QOLを高められると実感している❞

と述べられています。
しかし、病院等の医療機関で鍼灸治療をおこなう際に問題もあります。それは

現行の保険制度では、はり・きゅうを抗がん剤治療と同時に受けると混合診療とみなされ、抗がん剤も含めた治療が全額自費となる

ということです。

これは以前からある問題で、がん患者さんが入院中は鍼灸治療が実質できない状態です。しかし、外出許可がおりて鍼灸院に来院される患者さんの場合、鍼灸治療だけ実費でおこなう方法で治療が可能となっていました。

抗がん剤の副作用の軽減に鍼灸治療

鍼灸治療は、患者さん自身の免疫力、自然治癒力を高める医療です。
抗がん剤の副作用で苦しむ患者さん、手術後の痛みで苦しむ患者さん、白血球数が少なすぎて放射線療法ができない状態の患者さんに鍼灸治療をおこなうことができます。
「がん」で悩む患者さん、またはがんで患うご家族をお持ちの方には鍼灸治療という選択肢を覚えていただきたいです。


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髭長く 腰曲がるまで生きたくば 背と足とに煙たやすな


髭長く
腰曲がるまで生きたくば
背と足とに煙たやすな

 
という沢庵和尚の名言があります
 
元気に長生きしたければ
背中のツボと足三里のツボに
毎日お灸をすえなさい
 
という意味です
 
人間は「オギャー」と産声を上げてからは
食事でしか生命力を作り出せません
 
そのため 胃腸が元気かどうかが
健康で生き続けるための絶対条件となります
 
日本人は昔から胃腸が弱く
背中のツボと足三里のツボに縁があります
 
かの俳諧師 松尾芭蕉も
奥の細道の中では
 
胃腸の調子を崩しやすく
足三里にお灸をすることで
乗り切ったとあります
 
「股引の破を綴り、
 笠の緒付かえて、 
 三里に灸すゆるより...」
という松島を訪れた時の部分です
 
 
 
文頭にある
たくあん漬けを考案した沢庵和尚は
 
安土桃山時代~江戸時代前期
に活躍した臨済宗の僧侶です
 
たくあん漬けの由来は
 
徳川家光に
最近何を食べても美味しく感じない
何か美味しいものを食べさせてはくれないか

と頼まれたことです
 
沢庵は それを聞いて さっそく
食事の準備をし あろうことか
家光を3時間以上待たせました
 
ようやく現れた沢庵が手にしていたのは
大根の漬物が添えられたご飯だけ
 
しかしお腹がペコペコの家光は
それを一気に食べます
 
そして沢庵は
 
美味しいものを食べたいのであれば
腹を空かせればいいのです
腹が減るだけで
すべてものは美味しく感じるのです
 
と家光に伝えました
 
家光はその時食べた漬物の美味しさに驚き
その時に出された漬物を
「たくあん漬け」と名付けたのです
 
現代では
「空腹は最高の調味料」
という名言につながっています
 
 
本題に戻しますが
 
髪黒くツヤツヤで
腰はピンとまっすぐ伸び
元気に長生きしたければ
背中のツボと足三里に
お灸をすることが大切
と言っています
 
どれだけ良い薬を飲んでも
どれだけ良いサプリメントを飲んでも
胃腸が元気でないと
ただの高級な便になるだけです
 
お灸ではなく指で押す指圧でも構いません
歯磨きと同じように
毎日続けて刺激しましょう
 
5年後 10年後に
本当に違う未来がやってきます
 

お灸はワクチン製造機です


新型コロナウイルスの薬はいつできる?
もともとウイルスに効く薬ってなんでしょう?

タイなど海外の複数の国で、エイズの発症を抑える「抗ウイルス薬」を患者に投与したところ、症状の改善が見られたと報告されました。

3月2日の発表では、日本でも厚生労働省は新型コロナウイルスに感染した患者に投与し、治療の効果や安全性を確かめる治験を行うことを決めました。

今回は、自分を守る免疫に関わるお話をします。


人間の免疫には自然免疫と獲得免疫という免疫の働きがあります。
自然免疫とは細菌などが入ってくるとマクロファージなどが食べて体を守ります。
 
一方ウイルスは食べる前に直接細胞に入り込んでしまうので免疫細胞が抗体という薬を作ってからウイルスを攻撃します。
 
だからウイルス感染は薬がないのです。
ワクチンは抗体を作らせるためのものなのです。
 
そして、獲得免疫は白血球のリンパ球なのでそれが多くないといけません。
 
ここで登場するのが『お灸』
 
お灸は白血球を増やす作用があります。
 
 
白血球のリンパ球には
・NK細胞(細胞傷害性自然免疫において機能)
T細胞(細胞性、細胞傷害性適応免疫)
B細胞(液性、抗体による適応免疫)

があります。
 
お灸でヘルパーT細胞が増えます。
ヘルパーT細胞はB細胞に抗体を産生させたり、マクロファージに病原体を食べさせる指令を出す細胞です。


まとめると

 
お灸をすることで
 
ウイルスの抗原提示
 ↓ ↓ ↓
リンパ球が抗原を認識・記憶
 ↓ ↓ ↓
抗原に特異的なヘルパーT細胞が活性化・増殖
 ↓ ↓ ↓
抗原に特異的なB細胞が活性化・増殖
 ↓ ↓ ↓
★★★★★★★★
★★抗体産生★★
★★★★★★★★
 
という反応が活性化し免疫力の高い状態が維持されます。

お灸は、アフリカなどの医療を受けられない国民が多い国で

結核、エイズ、結核とエイズとの重複感染、薬剤耐性結核
といった問題の対策として
安価で自分でもできるお灸で免疫力をあげるプロジェクトが実施されています。

みなさんも
お灸で
自分でワクチンを作る治療を始めてみませんか?


 
 

お灸をすえる

 
お灸をすえる
 
★相手の非に対して厳しく怒ること
大目玉を食らわす ・ 雷を落とす ・ こっぴどく叱る
 
★悪いことをした人間に罰を与えること
罰を与える ・ お仕置きする ・ ヤキを入れる ・ 制裁する
 
★子どもなどを激しい口調で諭すこと
ガミガミ言う ・ 説教する ・ 小うるさく言う ・ 厳しい意見を言う
 
 
「お灸をすえる」とは、からだのツボにお灸を置き火をつけ高温で刺激し治療を行うことが転じて、きつく懲らしめ、戒めることを意味する表現として使用されています。
 
 
この表現はあながち間違いではなく、いい意味で使用されます。
治療の現場では、病気は生活習慣の乱れから体の不調があらわれ、不調を改善させるため、効果のある適切なツボにお灸をすえなければならないと考えています。
 
 
病気は食事、ストレス、過密労働、睡眠不足など生活習慣の乱れから起こります。
生活習慣を改善させることがイチバンの治療法ですが、現実的に無理なことが多いため、まずは治療としてお灸をすえるという治療法をおこないます。
 
治療していく中で、少しずつでも生活習慣が改善できれば、早く治りますし、再発も防ぐことができます。
 
 
お灸とは、熱刺激です。熱刺激を加えることで身体が反応し、症状が変化、改善していきます。
 
体は治るようにできています。
このことを自然治癒力と呼んでいますが、お灸を含む鍼灸治療とは、働きの悪くなった、自然治癒力を呼び覚ますきっかけとなる治療法です。
 
薬のように副作用もなく、都合のいい方向に体の機能が動き始めてくれます。
 
 
体調の優れない時、症状がつらい時、鍼灸治療を試してみましょう。
 
 
 

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