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生と死を考える会 全国協議会 全国大会 in 豊橋


先日12月1日は、成田記念病院でホスピス定期勉強会でした。
今回は「ホスピス運動とボランティア」をテーマに
成田記念病院緩和ケア部長の佐藤健先生、臨床心理士の沢井美冴さん、田原市の長仙寺の渡邊真教さん、松葉治療室の堀田智弘先生の4名が講演されました。

そして、ずっとコロナ禍で延期していた一大イベントが来年開催されるのでそのお話もありました。

 
2025年2月8日・9日には豊橋ホスピスを考える会が中心となって、「生と死を考える会全国協議会全国大会IN豊橋」が開催予定です。
さまざまな分野の専門家たちが、ホスピス、グリーフケア、死の準備教育を主とした、患者さん、家族、地域市民を支えるための講演やイベントを企画しています。
 
当院も今回の全国大会で企画参加をします。
ホスピスに関わる方が気軽に家庭で使っていただけるツボ講座や鍼灸の体験、医師と地域で活動する鍼灸院がどのように関わりあっているのかについての対談などをおこなう予定になっています。
患者さん自身はもちろんのこと、それを支える家族やケアに携る方にとって興味深い内容となるよう、現在準備を進めております。

当院からも鍼灸師の立場でツボセミナーや医師とのディスカッションに参加する予定です。
一般の患者さんでも参加しやすいイベントになります。
 
チケット絶賛販売中です!
2日間共通で2000円です。
当院受付で購入できますので、お気軽にお声掛けください。
 

急激な寒暖差にご用心、中西圭三さんを襲った顔面神経麻痺とその治療

今朝のニュースで歌手の中西圭三さんが顔面神経麻痺になったと報道がありました。
顔面神経麻痺とは、主に片方の顔の表情筋が突然麻痺する病気で、ヘルペスや帯状疱疹(水ぼうそう)のウイルスが原因で起こる病気とされています。


顔面神経麻痺は、頭蓋骨の中にあるトンネルのような部分に膝神経節と呼ばれる部分が炎症を起こし、圧迫されることで神経が虚血状態、最悪断裂してしまう病気です。

この病気は、発病から一日でも早く、できれば発病したその日に治療を開始することが完治する可能性が高く、治療までの時間が経過するにつれ後遺症が残ってしまいます。

また、季節の変わり目で寒暖差が大きい時期、残業や夜勤、他の病気で療養中、療養後など体力免疫力ともに低下している時に発症しやすい病気です。
だからこそ、今年のように秋がなく旧に寒波が到来した尾の時期に発症しやすい病気と言えます。

病院での治療では、ステロイドと抗ウイルス薬の薬物療法が基本となります。
ただ、病気を発症しているということは、体が弱った状態にあるので薬が効きにくい状態であると思ってください。
そのため、どうしても病院での治療だけでは回復が思わしくないことが少なくありません。

そんなときに手助けとなる治療が顔面神経麻痺の専門治療です。

顔面神経麻痺は、数年前までは原因不明とされていて、医師の間でも詳しく知らない人がいるくらいです。
しかし、近年、顔面神経麻痺の病態や治療法がだんだんと解明されてきて、回復しやすくなってきました。
顔面神経麻痺の専門治療では、顔面神経麻痺というまだ特殊な病気の病態を把握、そして患者さん一人ひとりの状態を的確に判断し、治療をおこなわなければなりません。
当院では、毎年日本顔面神経医学会に参加し、進化する顔面神経麻痺の治療を現場で還元しています。

特に鍼灸治療では、病気に対してどのようにアプローチするのか正確さが求められ、病気の状態を知ったうえで治療しなければ期待する効果があらわれません。
当院での治療は、まず顔面神経学会で基準としている検査よりも四倍細かく調べ、患者さんの生活の中で不自由でないように機能回復させるための判断をしていきます。
その後、症状があらわれている顔だけでなく、弱った体の部分をすべて治療することで回復を加速させる治療をおこなっています。

顔面神経麻痺は一日でも治療を早く開始すること、強力な随意運動を避けることなどで迷入再生を回避し後遺症である病的共同運動を出させない治療が望まれます。
鍼灸治療は、病院と同時進行でおこなうことで、ステロイドの効果も上がります。

もしこの病気でお悩みの方は、一日でも早くご相談ください。
また、すでに発症から3ヶ月以上経過し、病院で「これ以上治らない」と言われた患者さんでも、機能回復することは少なくありません。
諦める前に、気落ちする前にご相談ください。

踊るシリーズの最新作に出演、柳葉敏郎さんが難聴を告白「左耳が98%聞こえない」


踊る大捜査線シリーズ待望の最新作映画
「生き続けるもの」 「敗れざる者」
で主演の柳葉敏郎さんが 11月2日放送のMBSテレビ「ごぶごぶ」にゲスト出演し、左耳が「98%聞こえない」と明かす場面がありました。


MCのダウンタウン浜田雅功さんとカラオケをする流れとなったが、「片耳が聞こえなくなってから、歌うのがつまんなくなってきちゃったんだ」と告白。

浜田さんが「え、そうなんですか」と聞くと、「こっち聞こえないの」と左耳に触れる。
「全くですか?」という浜田さんの質問に
「ほとんど、もう…98%聞こえない」と柳葉さんが答える。
浜田さんは「ええ?マジすか」と驚きの表情を見せていました。

耳が聞こえなくなる「難聴」には様々な原因があります。
番組では詳しく触れていませんが、一般的に片方の耳が聞こえなくなる病気として「突発性難聴」が代表的な病気として挙げられます。

突発性難聴は「ある日」「突然」「片方の耳が聞こえなくなる」病気です。
突発性難聴は、鼓膜の奥にある内耳と呼ばれる部分で、音を拾う器官で有毛細胞が損傷される病気です。

突発性難聴の治療では、はじめの数日から2週間ほどステロイド治療をおこないますが、ここで回復できない患者さんも少なくありません。
難聴が原因でステロイド治療をおこない、それでも聴力が回復できなかった時、病院での治療法は他にありません。

このような状況でも有効な治療法として、難聴専門の鍼灸治療があります。
もちろん、鍼灸治療でも、発病から1日でも早く治療を始めたほうが回復は良い傾向にあります。

難聴、突発性難聴と診断された時は、お早めに難聴専門の鍼灸治療をおこないましょう。

突発性難聴専門外来




コロナ後遺症に対するクリニックと鍼灸の連携

コロナ後遺症の治療
当院所属の全国鍼灸マッサージ協会と懇意にしている
コロナ後遺症の治療で有名なヒラハタクリニックの
平畑先生が協会会報誌に執筆されました

題名は
「コロナ後遺症に対する医科と鍼灸・マッサージの連携」
この中ではコロナ後遺症の治療で
鍼灸治療の重要性を解説してくれました

以下に文章引用します
~~~~~~~~~~
モデルナ社の推定によれば、現在、日本では5000万人以上の方が新型コロナウイルス感染症に罹患したとされています。2023年に厚労省が発表した調査では、感染者の11.7~23・4%が後遺症になっていると報告されました。少なく見積もっても数百万人の患者さんがコロナ後遺症に苦しんでいると考えられ、大変な社会問題です。
 
一方で、コロナ後遺症患者さんの多くは、検査では大きな異常所見を認めない方々です。西洋医学は、「検査→標準治療」という武器が使えないと、非常に脆弱な側面があります。多くの患者さんが「検査で異常が出ないからあなたは病気ではない。気のせいか、精神病だ」と医師に突き放され、非常に悲しく、つらい思いをされています。「検査で異常が出ない」というだけで考えることをやめる医師の存在は、今後しっかり問題視されてしかるべきですが、一方で、医師が検査で異常が出ない時の対処法を教育されていないという側面もあります。
 
コロナ後遺症はまた、様々な症状が出たり消えたりする、ということが特徴の一つとなっています。このことがまた「不定愁訴」として医師に切り捨てられがちということにつながっています。複数の診療科を受診して異常が出ない検査をひたすら受けさせられ、経済的に追い込まれるのに、医師は首をひねるばかり、ということも多発しています。このような時に必要なのは、検査に頼らず、その患者の症状のつながりを把握し、全人的に診ていく医術・技術です。
 
その医術、技術こそ東洋医学の叡智なのではないでしょうか。「傷寒論」の巻第三・太陽病脈証井治中第六には、「傷寒八九日、之を下し、胸満煩驚、小便不利、譫語、一身悉く重く、転側すべからざる者は、柴胡加竜骨牡蠣湯之を主る」と、まさにコロナ後遺症にそっくりな症状が書かれており、先人たちがはるか昔から対処してきた病態であることが分かります。本来、コロナ後遺症に限らず、医師は東洋医学を学び、患者を全人的に診る技術を養うべきですが、高度に細分化・専門化された医療の提供に手いっぱいであることがほとんどと思われます。患者さんの身近で東洋医学を提供されているのは、鍼灸・マッサージ師の皆さまですから、医師は積極的に連携して患者さんの治療に当たるのが望ましいと言えるでしょう。
 
当院は2020年3月にコロナ後遺症の診察を始めて、今まで7000人以上のコロナ後遺症患者さんを診察させていただきました。その中で、経絡治療は実に大きな治療効果を上げています。痛みや筋肉関連の症状は経筋病という側面が強くありますし、中途覚醒はほとんどの場合、腎虚を解決すればかなり改善します。ブレインフオグ(思考力低下)も、下肢の経絡治療や頭皮鍼で改善することが非常に多いようです。俗怠感についても症「状が出る負荷をかけない」という生活療法の原則を守りつつ、経絡治療をするだけでかなりの方を改善させることができます。当院のコロナ後遺症治療は今や、経絡治療が方剤による治療と並んで最重要の治療法となっており、西洋医学は他疾患鑑別と対症療法のための武器としています。
 
数百万人の患者さんを救うには、鍼灸・マッサージ師の先生方のお力が絶対に必要です。よろしくお願いいたします。
~~~~~~~~~~

当院でもコロナ後遺症患者さんが急増していた段階から
コロナ後遺症に対する鍼灸治療をおこなってきました

コロナ後遺症の症状は感染したコロナの種類によっても
症状やその度合が異なり
患者さん一人ひとりに合わせて治療法を考える必要があります

現在でもコロナ後遺症でお悩みの方
お気軽にご相談ください

 コロナ後遺症外来


 

抗がん剤の副作用を軽減させる鍼灸治療

抗がん剤の副作用の軽減に鍼灸治療という選択

抗がん剤の副作用を和らげ、患者さんの負担を減らす「支持療法」が進化しています。
というか、鍼灸業界では当たり前のことで、「がん」という病気を診るのではなく、患者さんを診る鍼灸治療は、なぜ、患者さんは苦痛に悩んでいるのか?その本質を探り治療する医学だからです。

今回ご紹介する「支持療法」とは、2024年9月28日付の日本経済新聞に掲載された記事

抗がん剤副作用、負担軽く 「支持療法」にはり・きゅう

を題材にしています。

現在、2022年にがんで死亡した人は385,797人で、男性は25.1%(4人に1人)、
また、がん死亡数の順位は、1位肺がん、2位、大腸がん、3位胃がん、4位膵臓がん、5位肝臓がんとなっています。
日本人が一生のうちにがんと診断される確率は2人に1人で、だれでも悪い意味で身近な病気といえるでしょう。

では、「がん」になった時、どのような治療がなされるのかというと、手術、ホルモン療法、抗がん剤、放射線等さまざまです。
ここでどの治療法にもいえることが、「副作用が大きい」ということです。
がんの治療には、少なからず副作用という問題に直面します。
副作用には

  • 手術後の痛み
  • 抗がん剤投与後のしびれ
  • 倦怠感
  • 吐き気
  • 食欲不振
  • 脱毛

などが主にあげられます。
今回の掲載記事では

❝抗がん剤の副作用を和らげ、患者の負担を減らす「支持療法」が進化しつつある。副作用を抑える薬の改善が進み、はりやきゅうで生活の質(QOL)向上をめざす方法にも期待が集まる。「治療はつらいものだ」と諦めずに、困りごとは医師や看護師に迷わず相談することが大切だ。❞

と挙げられ、また抗がん剤の副作用に対する鍼灸治療は

❝手術後の痛みや抗がん剤投与後のしびれ、倦怠(けんたい)感などを薬でも取り除けない場合に実施する。「患者さんが抱えるさまざまなつらさを軽減し、QOLを高められると実感している❞

と述べられています。
しかし、病院等の医療機関で鍼灸治療をおこなう際に問題もあります。それは

現行の保険制度では、はり・きゅうを抗がん剤治療と同時に受けると混合診療とみなされ、抗がん剤も含めた治療が全額自費となる

ということです。

これは以前からある問題で、がん患者さんが入院中は鍼灸治療が実質できない状態です。しかし、外出許可がおりて鍼灸院に来院される患者さんの場合、鍼灸治療だけ実費でおこなう方法で治療が可能となっていました。

抗がん剤の副作用の軽減に鍼灸治療

鍼灸治療は、患者さん自身の免疫力、自然治癒力を高める医療です。
抗がん剤の副作用で苦しむ患者さん、手術後の痛みで苦しむ患者さん、白血球数が少なすぎて放射線療法ができない状態の患者さんに鍼灸治療をおこなうことができます。
「がん」で悩む患者さん、またはがんで患うご家族をお持ちの方には鍼灸治療という選択肢を覚えていただきたいです。


コロナ後遺症患者さんを襲う「クラッシュ」の実態

コロナ後遺症:労作後倦怠感

近年、未だに一年を通して拡大を続けるコロナ感染とその後遺症ですが、後遺症に関しては、何年も症状に苦しく患者さんも少なくありません。

コロナ後遺症で多い症状は、倦怠感や疲労感ですが、その中でも注意が必要なのが「Post-exertional malaise(PEM)」と呼ばれる「労作後倦怠感」です。

労作後倦怠感とは、運動など体を動かしてすぐに倦怠感があらわれるものではなく、

  1. 軽い労作後や、ストレスのあと、5時間~48時間後に急激に強い倦怠感他の症状が出てしまう状態。
  2. 近所への買い物や、パートナーとの喧嘩などの後、直後は大丈夫だが、その数時間後または翌日になってから、急激にだるくなる、などが典型的な症状。

といった特徴があります。

紛らわしいですが労作後倦怠感ではない症状は

  1. 毎日夕方になるとだるい
  2. 仕事などで体を動かした後、直後からずっとだるさが続く
  3. 1日ハードに働いた後、翌日にだるくなる

などの違いがあります。

また、労作後倦怠感がある時の注意点は

  1. 疲れることを絶対にしない
  2. 根性で頑張るのではなく、疲れないためにはどうしたらいいのか客観的に分析してもらう

ことがあげられます。

コロナ後遺症:クラッシュ

万が一、無理して運動や頭を使ってしまうと「クラッシュ」という症状があらわれてしまいます。

コロナ後遺症クラッシュのメカニズム コロナ後遺症クラッシュの起きる理由 コロナ後遺症のクラッシュが起きる原因

クラッシュが起きることで労作後倦怠感は、急激に悪化してしまいます。

クラッシュは、労作後倦怠感の悪化バージョンで、3日以上動けなくなってしまいます。

動けないとは、鉛を背負ったような、尋常ではない倦怠感を感じることで、この症状を感じたらクラッシュを疑います。

コロナ後遺症:倦怠感の治療法

労作後倦怠感やクラッシュの治療法は、症状があらわれない程度の労作に留めることで、少しずつやれることを増やしてできることの底上げをすることです。

当院では、うつ病や双極性障害、自律神経失調症、起立性調節障害の専門治療もおこなっています。そのため、脳神経や自律神経の症状に合わせた最適な治療が可能です。

このようなことから、当院でのコロナ後遺症外来の治療は、ご自身ではできないレベルで、一人ひとりの症状の度合いに合わせて治療プランを組み立て、より早期に回復できるお手伝いをします。


40代からは要注意!?モスキート音も聞こえなくなる聴力低下と検査方法

聴力検査と慢性難聴の治療

最近のAC JAPAN 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会のCMをご存知でしょうか?
マッチこと近藤真彦さんがコンサートでファンの声が聞こえないことを表現している映像です。

ラジオCMでは

~~~~~~~~~~

近藤真彦さん:みんなぁ マッチでーす!

会場の皆さん:イエ~イ

近藤真彦さん:声が小さいなぁ。

会場の皆さん:イエ~イ

近藤真彦さん:まだまだぁ! 行くぜー!

会場の皆さん:イエ~イ

ナレーション:それ聞こえにくさのせいかも。

聞きかえし、聞き間違いが多くなったら

耳鼻科での聴力検査をおすすめします。

聞こえにくさを放っておくと

社会的孤立やうつ病、認知症につながるから。

近藤真彦さん:マッチ60歳。聴力検査、デビューします。

会場の皆さん:イエ~イ

会場のお1人:マッチ ステキ!

近藤真彦さん:よく聞こえません。もう1回!

会場の皆さん :受けている笑い声)

~~~~~~~~~~

  1. 声が小さく聞こえる
  2. 聞き返すことが増えた

このような症状は、聞こえが悪くなってきているサインです。

聞きかえし、聞き間違いが多くなったら聴力検査をしましょう。

身近なことで確認するには

  1. 換気扇の音やエアコンの動作音
  2. モスキート音

以上のような音は聞こえますか?

★モスキート音で年齢チェック★
慢性難聴とモスキート音

モスキート音とは、以前に話題になった、都会の地下鉄の階段や公園のトイレ周辺に設置された機械から流れる音で、モスキート=蚊の「プ~ン」という高い小さな音です。

年齢に伴う聴力低下の特徴は、特に40歳を過ぎた頃から2000Hzを堺に下がり始めやすいことです。

人間が聞き取れる周波数(音の高さ)は、20Hzから20,000Hzといわれています。

聴力低下は20代より徐々に始まり、自覚がないのが一般的で、年齢とともに周波数の高い音は徐々に聞きにくくなります。

モスキート音は、8000Hz、9000Hzなどかなり高い音になりますので、年令による聴力低下の度合いが顕著に出やすい音だと言えます。

普段の生活で、耳に入る音の刺激が少なくなると「うつ病」や「認知症」の原因へとつながります。

逆に、聴力を維持することができればいつまでも元気に楽しく生活することができます。

聞こえにくくなった時、病院での治療はありません。聴力低下が進むと、補聴器をつけるくらいです。

慢性難聴の治療

しかし、治療法、予防法が無いわけではありません。

当院の場合、突発性難聴など、難聴の治療を専門におこなっています。

難聴発症の原因、聴力低下の原因は、耳に栄養がいかなくなり機能が衰えてくる状態です。

耳に栄養を送るためには、首肩の凝りや緊張を改善し、耳に栄養をたくさん送ることが大前提です。

同時に耳に関連する血流循環を治療することで治療も予防も可能になります。

聴力低下は、20代から徐々に始まります。40代を過ぎると公私ともに忙しくなり疲れも取れにくくなります。

すでに中耳炎や突発性難聴、メニエール病等を経験の方は、早めに予防の聞こえ専門鍼灸治療をおすすめします。


熱なしコロナで拡大する後遺症

お盆前から新たにコロナ感染がひろがりましたね。また、今まで感染者が少ない地域に広がっている傾向も見られました。

この背景には、コロナだけでなく以下のような原因もあります。

  1. ヘルパンギーナ
  2. マイコプラズマ肺炎
  3. インフルエンザ
  4. 手足口病

以上のような、さまざまな感染症が混在しているのと同時に、コロナ感染自体が以前のように急激に発熱するのではなく、発熱しないいわゆる「熱なしコロナ」が多いこともあります。

熱が急激に上がらない→ 病院に行かないもしくは検査してもらえない
→ 隔離等警戒することをしない→ 感染が拡大する

といった行動になりやすいです。

先日ちょうど熱なしコロナについてテレビでも紹介していましたが

熱なしコロナの症状

  1. 発熱しない
  2. 喉の痛みがある
  3. 咳が出る(たんが絡む咳)
  4. 鼻水が出る

といった症状がが特徴で、発熱と乾いた咳のマイコプラズマ肺炎や、すべての症状があらわれるインフルと区別されます。

熱なしコロナは免疫力が働かない

心配なことは感染拡大だけではありません。

かぜや新型コロナなどの感染症は、発熱することで体で免疫反応がおこり、体を治そうとしてくれます。

しかし熱が出ないコロナ感染では、免疫反応がしっかりと起こってくれないため、体を治す働きができずにウイルスが長期間残ってしまいます。 その結果、コロナ後遺症があらわれやすくなります。

コロナ後遺症

コロナ後遺症と呼ばれる症状には

  1. 倦怠感
  2. 抜け毛
  3. 咳が止まらない
  4. 味覚障害、嗅覚障害

などが挙げられますが、基本的に目に見えてわかる器質的異常ではなく、原因を診断できない機能障害なので確実な治療法がありません。

コロナ後遺症の治療

そんな時に治療の手助けとなるのが「鍼灸治療」です。

お灸は古くから伝わる東洋医学の治療法で、もぐさ(乾燥したヨモギの葉)を燃やし、その温かさを使ってツボを刺激します。

この刺激により身体の自然治癒力を引き出します。

お灸による温熱刺激は体内の血流を促進し、白血球などの免疫細胞の活動を活発にします。 これにより体の防御機能が高まり、病気に対する抵抗力が強くなります。

また、鍼灸治療は脳にも作用します。鍼灸治療は内因性オピオイド(エンドルフィンなど)の生成を促進します。これらの物質は痛みを和らげるだけでなく、マクロファージの活動を調整する作用もあります。エンドルフィンの分泌により、ストレスが軽減され、免疫系の働きが強化されます。

当院のコロナ後遺症外来について

コロナ後遺症の治療は予約優先制となっております。そのため、

・事前にご予約ください。予約時、「コロナ後遺症」とお伝えください。
・往診治療も対応しております。※対象者は、外来同様です。

注意点としまして、

・コロナ感染療養期間中の方の治療は、お断りしております。
・現在発熱している方は受け付けておりません。
・状態によっては、病院への受診をお勧めする場合があります。


コロナ後遺症リスクは3年後も残存する調査結果が出ました

世界規模で猛威をふるった新型コロナウイルス感染症ですが、とある研究機関の調査では、見逃せない結果が出ています。

新型コロナウイルスの感染は、多くの臓器系に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の後遺症を引き起こしますが、これらの後遺症のリスクに関する長期の追跡調査のデータは限られています。

この研究では、SARS-CoV-2の感染者群13万5161人と対照群520万6835人のコホートを米国退役軍人省のデータベースから構築し、3年間追跡して死亡とPASCによるリスクを推定しました

SARS-CoV-2に感染したものの入院しなかった患者では、死亡リスクの増加は感染後2年目には見られなくなり、PASCの発症リスクは感染後の3年間で低下した。それでも感染後3年目において、PASCによる障害調整生存年数(DALY:disability-adjusted life year)への影響が1000人当たり9.6年(95%信頼区間[CI]:0.4-18.7)となった。

一方、SARS-CoV-2の感染によって入院した患者において、感染後の3年間で死亡リスクは低下したが、感染後3年目でも対照群と比較すると有意に高いままだった。PASCの発症リスクは3年間で減少したが、3年目において1000人当たり90.0年のDALYへの影響をもたらしています。

以上から、COVID-19感染者では、時間の経過とともに死亡やPASCのリスクが減少していくが、感染によって入院した患者については、健康への悪影響が感染後3年目にも残存していることが示されました。

※参考文献:Cai M, et al. Three-year outcomes of post-acute sequelae of COVID-19. Nat Med. 2024;30(6):1564-73.

※PASCは、ネットでは、ロングCOVID(ロングコロナ)と呼ばれていますが論文ではPASCとも呼ばれることが多いようです。PASCは、SARS-CoV-2感染の急性後後遺症(postacute sequelae of SARS-CoV-2)の略語です。

※障害調整生存年数(Disability-Adjusted Life Year: DALY)は、健康状態を評価するための指標の一つです。簡単に言うと、DALYは病気や障害による健康損失を年数で表したものです。具体的には、次の2つの要素から構成されます:

  1. 早期死亡による損失年数:病気や障害で早く亡くなったことによる損失年数。
  2. 障害による損失年数:病気や障害を持ちながら生活することで失われた健康な年数。

DALYは、これらの2つの要素を合計することで算出されます。つまり、DALYが大きいほど、その病気や障害が個人や社会に与える負担が大きいことを意味します。

例えば、ある病気が原因で5年早く亡くなり、その前に10年間障害を持って生活した場合、その病気によるDALYは5年(早期死亡による損失年数)+10年(障害による損失年数)=15年となります。

このように、DALYは個人や集団の健康状態を数値化し、病気や障害の影響を総合的に評価するための重要な指標です。

※参考:令和元年~3年度厚生労働科学研究費補助金
(循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究事業)
「栄養政策等の社会保障費抑制効果の評価に向けた医療経済学的な基礎研究」

新型コロナの後遺症は罹患時から持続する症状と、回復した後、新たに出現する症状があります。

倦怠感・疲労感・関節痛・筋肉痛・咳・痰・息切れ・胸痛・脱毛・記憶障害・集中力の低下・睡眠障害・頭痛・抑うつ・嗅覚障害・味覚障害・腹痛

その中でも特に多いのが

倦怠感・息切れ・嗅覚障害・気分の落ち込み・咳・集中力の低下

となっております。

倦怠感などの後遺症を和らげる治療

コロナ後遺症に対する鍼灸治療

調査結果の内容は詳しく理解するのが難しいと思いますが、要は、後遺症があらわれた時は、3年後でも症状が残ってしまうことがあるということです。

それでも、しょうがないと思い何もしないのも苦しいですし、治療法がないわけではありません。

コロナ後遺症の治療法では、鍼灸治療も有効な治療法の一つです。もともとコロナ後遺症の原因の一つは、サイトカインストームと呼ばれる強力な免疫反応を引き起こすことがあります。この免疫反応が、炎症や痛みをはじめとする後遺症を引き起こしていると考えられています。

鍼灸治療では、このような免疫反応を鎮め、症状に影響している自律神経の機能を活性化させることができるため、さまざまな後遺症の症状に対応できます。

当院のコロナ後遺症外来について

コロナ後遺症の治療は予約優先制となっております。そのため、

・事前にご予約ください。予約時、「コロナ後遺症」とお伝えください。
・往診治療も対応しております。※対象者は、外来同様です。

注意点としまして、

・コロナ感染療養期間中の方の治療は、お断りしております。
・現在発熱している方は受け付けておりません。
・状態によっては、病院への受診をお勧めする場合があります。

当院の感染症対策

・窓の開放や換気扇による開院時間中の常時換気をおこなっております。
・患者、スタッフともに院内でのマスクの着用を義務付けております。
・スタッフの手指洗浄・消毒をおこなっております。


こどもの難聴が急増しています!こんな時、治療はどうすればいいの?

子どもの難聴

子どもの難聴が急増していることをご存知ですか?

特にコロナ禍からの生活環境の変化で、免疫力の低下から発病してしまうことが多くみられます。
特に、インフルエンザやコロナ、RSウイルスに感染した後に難聴を発症するケースが増えています。

  • 声掛けに反応しない
  • 聞き直す
  • 聞き間違える

などの変化が現れた時は要注意です。

どの程度聞こえているの?


一般的に難聴の症状があらわれた時、耳鼻科では聴力検査をします。

↑上のイラストは聴力検査で聞こえの程度をあらわしたものです。

左側縦の数字が音の大きさで、「0(上)」に近いほど小さい音でも聞こえています。
下の横に並んでいる数字は、音の高さをあらわしていて、数字が小さいほど低い音、数字が大きいと高い音を聞いたときの反応を示しています。

「◯」は右側の耳の検査結果をあらわしていて、例えば、上のイラストでは、右耳で250Hzの音を出した時、聞き取れる大きさは75dBという大きな音を出さないと聞こえていないということになります。
 

子ども難聴専門の鍼灸治療


子どもの聞こえの変化に気が付き、耳鼻科を受診した場合、年齢にもよりますが、聴力検査をします。そして、聴力が低下した時に行う治療は、ステロイドが第一選択となる場合が多いです。

しかし、ステロイドを使用しても回復しなかった場合は、効果的な治療法がなくなってしまいます。

このような状況の時に活用できるのが、「子ども難聴専門」の鍼灸治療です。

子ども難聴専門の鍼灸治療では、ほとんどが刺さない鍼を使用し、全身の自律神経機能を整え回復力を高めながら耳自体の治療をおこないます。

鍼灸治療するとどうなるの?


↑上のイラストは、実際の患者さんの治療経過です。
H21年7月に右突発性難聴を発症、8月の検査ではほとんど全部の音が聞こえていない状態でした。病院に入院し、ステロイド点滴治療をおこないましたが回復せずに、経過観察のみの治療に変更され、他に治療法はないのかと探して当院へ来院されました。

当院での治療を8月に開始し、週2回の治療をおこなっていました。イラストは日時が間違っていますが、11月の耳鼻科受診時に聴力検査をおこなったところ、音全域で大幅な回復があり、そのまま鍼灸治療を継続、翌年4月の診察日の検査ではさらに回復する結果となりました。

患者さんすべてがこのような劇的な改善するとは限りませんが、もともと薬が聞きにくい難聴治療の場合は、体の治癒力を高める鍼灸治療がより効果的になります。
お子さんの難聴に気がついた時は、お早めにご相談ください。


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