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専門外来のご案内 : 子供の病気
目次
小児疾患専門外来
小児疾患を専門治療する剛鍼灸院グループです。夜泣き、ぜんそく、アトピーなどお子さんの症状はご相談ください。
小児はりのすすめ
子供は急な発熱、風邪や夜泣き、などいろいろな症状が出てきます。
原因のひとつは、心臓の拍動や呼吸を無意識におこなう働きがある自律神経が発達途中だからです。
しかし、病気の都度薬を飲んでいては、体の弱い病気がちな子供になってしまいます。
そんな時こそ「小児はり」の治療が効果的!
抗生物質ができてから、現在人は病気を克服できるようになってきました。反面、その恩恵を受けるとともに、自分自身で病気を治す力が弱ってきました。
そんな現代人が自分で病気を治す力、すなわち自然治癒力という働きを活性化させるために効果的なのが鍼灸治療です。
そして、抗生物質で病弱な体になるまえ、すなわち子供のころから鍼灸治療をすることで、将来、病気と闘う力を手に入れることができます。
特に、かぜ、便秘、ぜんそく、アトピーなどには歴然とした差が出てきます。小児はりは生後すぐから適応となります。
子供のために親がしてあげられること、それは小児はりで健康な体を作ってあげることではないでしょうか。
※当院では、急な発熱や喘息発作などの症状にも対応するため、夜間・休日専用の緊急連絡先を設け24時間体制で治療させていただいております。
小児の難聴
小児の難聴
子供は成長段階であり、構造上の問題から難聴を引き起こしやすくなります。
子供が難聴を発症する原因疾患はさまざまですが、当院で難聴の治療をおこなっているお子さんの殆どが中耳炎による難聴、はしかやムンプス(おたふく)の後に発症した難聴、原因不明の難聴(突発性難聴)です。
小児の難聴発症率
平成21年度、文部科学省実施の学校保健統計調査によると、小学生から高校生までのお子さんで難聴発症率は約1%、中耳炎など耳に関係する症状、疾病発症率は約5%程のお子さんにみられます。この統計は年々増加し、ストレスに弱いお子さんが増加していると考えられます。
耳という感覚器は、子供の成長、将来に大きく関わる器官といえます。しかし、そんな重要な器官であるがゆえに、損傷しやすいガラスのような弱い組織でもあります。そのため、発症してから時間が経過すればするほど改善は不可能となってくるものです。
子供の将来を守れるのは親御さんしかいません。お子さんの未来を守るため、今できることをしてあげましょう。
学校種類別 疾病被患者率(全国) 単位:%
区分 | 幼稚園 | 小学校 | 中学校 | 高校 |
---|---|---|---|---|
難聴 | ... | 1.1 | 0.9 | 0.7 |
耳疾患 | 2.9 | 5.5 | 3.4 | 2.0 |
文部科学省実施:H21年度学校保健統計調査より抜粋
中耳炎が原因の難聴
子供の耳は成長途中のため大人と比較して小さく、同時に耳管と呼ばれる耳と鼻を連絡している通路の傾きが穏やかなため、くしゃみや咳、鼻をかんだとき、水泳中に鼻水や水が耳に侵入しやすくなってしまいます。そのため、中耳炎を発症し難聴の症状が現れます。
ムンプス難聴
最も回復が難しいとされる難聴の一つがムンプス難聴です。
ムンプスとはおたふく風邪(流行性耳下腺炎)の原因となる「ムンプスウイルス」のことで、この病気にかかると顔、特に耳の下がおたふくのように腫れ上がり高熱します。
特に3〜9歳に発症しやすく、症状の一つとして難聴が現れることがあります。高度難聴、そして子供が聞こえなくなったことに気づかず発見が遅くなることから回復が難しいとされています。しかし、鍼灸治療では回復する可能性はあります。
原因不明の難聴(突発性難聴など)
子供で突発性難聴等と診断される場合は、成長段階において耳に関係する器官の一部が循環障害を起こしたときに発症します。原因としては感受性豊かな子供が引越しや席替えなど環境が変わるだけでも精神的ストレスにつながり発症することもあります。
また、過剰な運動から内耳の循環障害を起こす場合もあります。子供の難聴は健康診断などで発見される場合が多く、発症からかなりの時間が経過して回復が難しくなることも少なくありません。普段から親御さんが子供の変化を気にかけてください。
小児の難聴、原因の一つは構造上の問題
子供は成長段階ですが、ただ大きさが小さいだけではありません。少しずつ、大人の体になるために、さまざまな器官が変化していきます。
特徴的な器官は耳管と呼ばれる、耳と鼻をつないでいる部分です。耳管の役割は、耳の中の圧を一定に保つこと、そして、過剰な音を鼻に貫くためのもの。
ただでさえ大人の耳管より細く短い部分ですが、同時に大人より耳管の角度が浅いことに原因があります。その影響で、中耳炎になりやすかったりすることで、難聴の原因となっています。
小児の難聴治療について
子供は成長段階であり、精神的、肉体的にも感受性が豊かです。良くも悪くも様々な刺激が素直に反応します。
そのため、治療には軽く皮膚のツボに触れるだけの刺さない小児はりを使用します。
大人と違い、子供さんにはこの程度の刺激で十分効果があります。
赤ちゃんの夜泣き
夜泣きとは
夜泣きとは、寝る前までは機嫌も悪くなかったのに、原因もなく夜中に急に泣きだしどうしても泣きやまないものをいいます。
夜泣きは、2〜3カ月の赤ちゃんから、1歳半ぐらいの子に多くみられます。
あまりに夜泣きが多いと、お父さん・お母さんも寝られずなかなか疲れもとれませんよね。
夜泣きの原因
以下のことで一つでも心あたりはありませんか?
- 最近風邪をひいたり、体調を崩すことがあった
- 昼間にたくさんの人に会った
- 夜にはしゃぎすぎた
- 寝室の電気はつけたまま寝る
- 寒いからとたくさん服を着せて寝る
夜泣きが出やすくなる時期は、赤ちゃんは体とともに心も発達しています。
ですから、見るもの、触るものが初めてのことばかりで、毎日が興奮の連続です。
その昼間の興奮が冷めぬまま寝てしまうため、夜に突然起きて泣いてしまいます。
その他にも、風邪をひいて睡眠リズムが乱れてしまい、そこから毎晩のように夜泣きをするということもよくあります。
夜泣きの治療
子供さんが小さいうちは、大人のように「夜だから寝る」というリズムが整っていません。そこで、小児はりで睡眠リズムを司っている自律神経の働きを整えることで、夜まとまった睡眠をとれるようになります。
また、夜泣きをしてしまった場合は、抱っこをしながら背中を上から下にゆっくりとさすってあげると、子供は安心し、眠りやすい状態になります。
また、寝る前は興奮させないことや、部屋を暗くするなど、赤ちゃんが寝やすい環境を作ってあげることもとても大切です。
小児の気管支ぜんそく
小児ぜんそくとは
ぜんそくとは、空気の通り道になっている気道が炎症を起こすことで狭くなり、咳こんだり、息が苦しくなってしまう発作性の呼吸困難のことです。
「ゼーゼー」「ヒューヒュー」と苦しそうに呼吸をしていませんか?
横になるとさらに苦しそうに呼吸をしていませんか?
このような状態であれば、ぜんそくの発作が出ている合図です。
横になって寝てしまうと呼吸はさらに苦しくなるので、座った状態で肩やからだ全体で息をするようになります。
赤ちゃんは自分で息苦しさを訴えませんので、呼吸のサインを大人が見落とさないよう注意してください。
学校種別 ぜんそく被患率 (全国) 単位:%
幼稚園 | 小学校 | 中学校 | |
---|---|---|---|
H21 | 2.15 | 3.99 | 2.96 |
H22 | 2.74 | 4.19 | 3.02 |
H23 | 2.79 | 4.34 | 2.83 |
H24 | 2.33 | 4.22 | 2.95 |
H25 | 2.13 | 4.15 | 3.22 |
H26 | 1.85 | 3.88 | 3.03 |
文部科学省実施:平成21年度学校保健統計調査より抜粋
赤色の部分は過去最高
小児ぜんそくの原因
小児ぜんそくの原因はアレルギーによるものがほとんどです。ハウスダストやカビ、ダニ、花粉、食べ物、ペットの毛などに反応します。
その他、季節や天候の変わり目、冷たい空気、大気汚染、タバコの煙、ストレス、なども発作の引き金になります。
かぜをひくと発作を起こしやすくなるので、冬場はかぜ予防を心がけましょう。
小児ぜんそくの治療
病院では、狭くなっている気管支を広げる気管支拡張剤や抗炎症剤(ステロイド)が処方されます。しかし、長く使うと依存性が出てきますので、あまりすすめられません。
ぜんそくの治療は発作を治める治療より、発作が出ないよう予防の治療がとても大切です。
そこで、小児はりはぜんそく予防にとても効果的です。
胸や背中などある、呼吸器に関するツボに小児はりで刺激をします。治療をすることで、発作が起こりにくい体質に変わっていきます。
治療中発作が出ていても、次第にぜんそく発作が治まります。また、治療を続けることで発作の頻度がぐんと減りますので、当院には日頃から健康な体作りのために小児はりをしている子供さんが多くいらっしゃいます。
治療以外にも、予防として生活環境を整えることも大切です。ぜんそくの原因になっているものを取り除き、日頃から外の空気を吸わせてください。
また、適度に運動をし、少しずつ体を鍛えるようにしましょう。
小児のアトピー性皮膚炎
小児アトピーとは
アレルギー体質が原因の慢性の湿疹です。年齢によって症状の出方に違いがあります。
乳児期...
症状が出始めるのは生後2〜3ヶ月ぐらいからです。目の周りやおでこ、頬が赤くなりブツブツができたあと、ジクジクした状態になります。同じ様な湿疹が頭部もふくめ体の広い範囲にでき、強いかゆみのため指でひっかいたり布団に湿疹をこすりつけるような動きがみられます。
幼児期...
皮ふがやわらかい首や肘の内側、膝の裏側などに湿疹ができます。かゆみが強く、かきむしっているうちに皮ふがかたくなります。その他の部分は乾燥し、皮ふの表面は鳥肌が立っているように見えます。
小学生...
かゆみが強まり、睡眠に支障が出たりイライラが続いたりします。冬の乾燥や夏の汗や汚れが刺激となってかゆみが増します。耳たぶの下が切れたり、耳の後ろがジクジクしたりといった症状もみられます。全体の皮ふがカサカサになって粉をふいたり、皮ふの乾燥が進んだ部分は硬くなった湿疹となります。
中学生以降...
中学校に入学すると症状はおさまることが多いです。しかし、症状が改善されない場合、皮ふの乾燥がさらに進み、赤く、硬くなります。
4ヶ月前までステロイドを使用していた3歳児の手
4ヶ月前までステロイドを使用していた3歳児の足
2年前までステロイドを使用していた中学3年生の手
2年前までステロイドを使用していた中学3年生の足
小児アトピーの原因
乳幼児の場合は食事との関係が深いと考えられていますが、年齢が上がってからはダニやハウスダスト、たばこの煙などの生活環境、遺伝や人間関係、精神的なストレスなど、さまざまな要因が重なり合って発症するといわれています。
小児アトピーの鍼灸治療
アトピー性皮膚炎によく用いられる薬に、ステロイドがあります。
アトピー性皮膚炎の患者さんにとって最もつらいのは、とにかく痒いということです。痒くてかきむしってしまった結果、湿疹や傷ができてしまうと、炎症がさらに悪化してしまうという悪循環にもなります。
痒くて夜も眠れないようなときは、ステロイドを使用して、まずは痒いという症状を抑えてあげることが必要です。
もうひとつ重要なことは、ステロイドに依存しないということ。 ステロイドを使うことで炎症を抑えることができますが、それは対症療法でしかありません。
ステロイド自体がアトピー性皮膚炎を治しているわけではないのです。
そこで、一番大切なことは、アトピーはアレルギー体質が原因ですから、その体質そのものを変えてあげることです。
体質を変える方法として、小児はりがあります。
小児はりで皮ふを強くするツボや体の余分な熱をとるツボを優しく刺激することで赤みやかゆみ、皮ふの乾燥を抑えます。
アトピーはアレルギー体質が原因なので即効性を求めるのは難しいですが、継続的に治療すると皮ふの再生力が高まり、アレルギー反応が出にくくなってきますので、アトピー症状に悩むことなく楽に過ごせるようになります。
その他、お風呂に入って皮膚を清潔な状態にし、常に保湿させ、潤いのある状態にしておくこと。
つまりスキンケアに注意を払うことも、もちろん大切です。
小児鍼について
小児鍼とは
小児鍼とは、子供の病気を治療するための鍼治療です。
小児針で使用する鍼は、皮膚をつついたりする刺さない鍼です。
子供は大人と違い感受性が豊かです。そのため、ちょっとしたことで病気になる反面、軽く皮ふに刺激をするだけで十分な効果が現れます。
小児鍼をしている時は、くすぐったくて笑っているお子さんばかり。治療中や治療後の帰路で寝てしまう子もいるくらいです。
小児鍼といってもお灸をする場合もあります。もちろん、子供でも大丈夫な熱くない、嫌がらないお灸です。
小児鍼の4大メリット
- 痛くない
- 怖くない
- 副作用がない
- なにより病気になりにくい強い体を作ることができる
小児鍼の適応
子供がかかる病気で小児鍼の適応となるものはさまざまです。
基本的には先天性(生まれつき)の病気と手術が必要なもの以外。
また、手術といっても、小児鍼をすることで手術の必要が無くなる病気もあります。
具体的には、夜泣き、かんむし、風邪、ぜんそく、アトピーといったものから難聴、ねちがい、便秘、仮性近視(視力低下)まであります。
お子さんの症状でお悩みのことがあるようでしたら、お気軽に当院までご相談ください。
健康相談メールもしくは各治療院までお電話くださいね。
小児の便秘
小児便秘とは
子どもでは、排便が5日以上ない場合、便が硬く排便時に痛みがある場合、おむつや便に血液が付着している場合を便秘といいます。
基本的に、排便回数が少なく、硬くて乾いた便が出る状態のことです。
小児便秘の原因
最も多く考えられる原因は「食事内容」にあります。
朝ごはんをちゃんと食べていますか?
食物繊維の摂取量は不足していませんか?
水分は十分に補給していますか?
恥ずかしいからと排便を我慢していませんか?
排便を我慢するのは、肛門痛や下血を怖がっている時や、排便トレーニングを行っている時、小学校へ行きだしてトイレで排便が出来ない時などが考えられます。
もともと子供は感受性が豊かなため、親戚に会った、クラスが変わったなどちょっとした環境の変化が精神的ストレスとなり、結果として便秘になってしまいます。
また、普段から神経質な子は毎日がその連続になるため、より便秘がちになりやすいのです。
その他、塾や長時間のテレビゲームなど運動不足によって腸の動きが悪化し、便秘になることも考えられます。
そして、小児の腸は大人に比べまっすぐであり、一度便が詰まるとそれ以後も詰まりやすくなるという構造的な問題のため、結果として便秘を引き起こしやすいのです。
便秘の治療法
小児はりでお腹や足に刺激を加えることで今まで動きが思わしくなかった腸が活発に動き、排便を促すのです。
ほとんどの子は1〜2回の治療で一時的に症状が改善されます。
しかし、便秘体質の根本原因を改善しない限り便秘の症状が再発する可能性がありますので、症状が完全に落ち着くまで定期的に治療をするのが理想です。
また、便秘は食物繊維不足や、食習慣の変化、脱水症、ストレス、運動不足などによっておこるため、食物繊維を多く含むものと、好きなものを一緒に摂らせてあげるなど工夫をし、水分補給を適度に行うことも重要です。
幼児では歩行し始めると腸の動きが活発になり、便秘が改善される子もいます。 さらに、決まった時間(食後5〜10分程度あと)で十分な時間トイレに座らせて排便訓練を行うと良いでしょう。
規則正しい排便習慣・生活習慣をつけることで、完全に排便ができる機会が持てるようになります。
小児の痔とは
痔になるのは、大人だけではありません。小児でも痔になる場合があります。
小児の痔はたいていの場合便秘からの、切れ痔(肛門裂傷)といわれるものです。排便によって肛門の粘膜に傷ができて、排便時に痛んだり出血をします。
その他、いぼ痔になる場合もあります。
痔の原因
生活習慣・食生活の乱れからなるものが大半です。 切れ痔は、固い便が肛門を通るときに粘膜を傷つけることが原因です。離乳食が始まり、便が固くなる頃や、食生活の乱れによる便秘、TVゲームやパソコンを長時間することで、肛門周囲の血行が悪化し痔になると考えられます。
また、人は二本足で生活しているため上半身をおしりで支えています。
おしり周りへ大きな負荷がかかるため肛門周囲に血液が溜まりやすく、結果、肛門周囲の血圧が上がるため痔になりやすいのです。
痔の治療
痔の症状がある場合、病院では整腸剤や、患部への軟膏が処方されるでしょう。
しかし、それでは対症療法にしかすぎず、排便痛・出血等の痔症状を繰り返してしまいます。
そこで小児はりでは、お腹や背中などのツボを使い、腸の動きを整え、便秘や下痢を改善し、痔の予防や悪化を防ぎます。
痔の症状がある場合、便が硬くなっていることが多くあります。便が硬くなることで、排便時に肛門が切れ、また排便時に痛みを伴うため子どもは便を我慢します。排便をしないことでさらに便が硬くなり、悪循環につながります。ですから、腸の働きを整え、便を軟らかくしてあげることが大切です。
家庭では、便秘を解消するために食物繊維を含む食べ物を多くとることも必要です。そして、子どもの排便習慣を身につけさせましょう。