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コロナ後遺症患者さんを襲う「クラッシュ」の実態

コロナ後遺症:労作後倦怠感

近年、未だに一年を通して拡大を続けるコロナ感染とその後遺症ですが、後遺症に関しては、何年も症状に苦しく患者さんも少なくありません。

コロナ後遺症で多い症状は、倦怠感や疲労感ですが、その中でも注意が必要なのが「Post-exertional malaise(PEM)」と呼ばれる「労作後倦怠感」です。

労作後倦怠感とは、運動など体を動かしてすぐに倦怠感があらわれるものではなく、

  1. 軽い労作後や、ストレスのあと、5時間~48時間後に急激に強い倦怠感他の症状が出てしまう状態。
  2. 近所への買い物や、パートナーとの喧嘩などの後、直後は大丈夫だが、その数時間後または翌日になってから、急激にだるくなる、などが典型的な症状。

といった特徴があります。

紛らわしいですが労作後倦怠感ではない症状は

  1. 毎日夕方になるとだるい
  2. 仕事などで体を動かした後、直後からずっとだるさが続く
  3. 1日ハードに働いた後、翌日にだるくなる

などの違いがあります。

また、労作後倦怠感がある時の注意点は

  1. 疲れることを絶対にしない
  2. 根性で頑張るのではなく、疲れないためにはどうしたらいいのか客観的に分析してもらう

ことがあげられます。

コロナ後遺症:クラッシュ

万が一、無理して運動や頭を使ってしまうと「クラッシュ」という症状があらわれてしまいます。

コロナ後遺症クラッシュのメカニズム コロナ後遺症クラッシュの起きる理由 コロナ後遺症のクラッシュが起きる原因

クラッシュが起きることで労作後倦怠感は、急激に悪化してしまいます。

クラッシュは、労作後倦怠感の悪化バージョンで、3日以上動けなくなってしまいます。

動けないとは、鉛を背負ったような、尋常ではない倦怠感を感じることで、この症状を感じたらクラッシュを疑います。

コロナ後遺症:倦怠感の治療法

労作後倦怠感やクラッシュの治療法は、症状があらわれない程度の労作に留めることで、少しずつやれることを増やしてできることの底上げをすることです。

当院では、うつ病や双極性障害、自律神経失調症、起立性調節障害の専門治療もおこなっています。そのため、脳神経や自律神経の症状に合わせた最適な治療が可能です。

このようなことから、当院でのコロナ後遺症外来の治療は、ご自身ではできないレベルで、一人ひとりの症状の度合いに合わせて治療プランを組み立て、より早期に回復できるお手伝いをします。

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